あなたはなぜ「キャバ嬢」というお仕事に興味を持ちましたか?夜のお仕事を選ぶ女性の事情は様々です。SNSで発信活動しているキャバ嬢の中には、キャバ嬢を目指した理由を公表している人もいますが、お客様やお店に働く理由を名言していない女の子たちもたくさんいます。
キャバ嬢として働く女性たちはなぜ、働き方の選択肢の多いこの時代に「キャバクラ」を職場に選んだのでしょうか。首都圏ではたらくキャバ嬢たちに、その理由を聞いてみました。
「なんとなく」はじめると続かない子も
「私は19歳からキャバクラで働きはじめました。きっかけは、たまたまですね。先輩がボーイとして働いていたので、なんとなく。もともとSNSで有名キャバ嬢さんたちを見ていたこともあり、憧れる気持ちはあったと思います。
お店の子にもスカウトに誘われたからとか、どうせバイトするなら高時給な方がいいとか、なんとなくはじめている子も多いです。私はたまたま続いてますけど、そういう子の中には合わずに辞めていく子もたくさんいますけどね」(22歳・錦糸町)
知り合いに紹介されたり、飲み会帰りにスカウトに話しかけられて興味を持つ子も多いようです。出勤が自由だったり時給が高かったりする分、普通のバイトよりも楽に働けそう、と考える子もいます。もちろん、実際に入ってみるとそれなりの接客スキルやお客様との関係作りのための配慮などを求められるので、高い時給分の努力も必要になってきます。それを面倒に思い、入ってみてもすぐに辞めてしまう、という子もたくさんいます。
「バレづらさ」から複業の選択肢に
「シングルマザーなので、時給の高さから夜職を選びました。風俗をやる勇気はなかったけど、クラブやラウンジはさらに敷居が高そうだった。ガールズバーと悩んだけど、キャバクラの方が会社にバレづらいと聞いてキャバに入店しました。
普段は事務職として会社で働きながら、週末だけキャバクラ出勤しています。子どもが小さいので、キャバに出勤する時は友人や家族に子どもを見てもらっています。月数回の出勤でも、長く続けているのでお客様もちゃんとついてくれています。地方ではやっぱり、家庭の事情で働く子も多いですね」(25歳・大宮)
奨学金の返済や子育て、整形など、お金を目的にキャバ嬢を選択する女性も多くいます。バイトや昼の仕事とも掛け持ちしやすいので、複業として選択する人も増えています。昼の仕事と複業する時「会社にバレてしまうのでは」と心配する人もいますが、キャバクラでは個人事業主として雇用されることがほとんどなので、確定申告という税金調整を自身で行えば、会社にバレてしまうこともありません。
「稼げるし、繋がれる」野心ある女性も
「高校生の頃から有名キャバ嬢さんの出版した本を読み、キャバ嬢にあこがれていました。でも、ただキャバ嬢として稼ぐだけでは、30代以降露頭に迷うかもしれない。だから私は、キャバ嬢社長になりたくて上京しました。
有名キャバ嬢さんの中には、自分で会社を持っている人もいらっしゃいますよね。私は専門卒で起業の知識はないですが、売れるキャバ嬢になれば、いろんな業界の偉い人と繋がれたり、ビジネスのお誘いをしてもらう機会もあるのではないかと思っています。もし現役時代にいいビジネスの機会がなかったとしても、最悪一人で起業できるように貯金をしています」(23歳・六本木)
SNSでインフルエンサーとして活動する、社長業を営む元キャバ嬢が増えていることから、野心を持ってキャバ嬢を目指す女性も現れています。昔はキャバ嬢ならではのキラキラした世界に憧れる女性も多かったものですが、今キャバ嬢を「目指す」女性たちは、もっと先を見据えてキャバに飛び込んできているようです。
起業は最初がいちばんお金がかかるので、その資金を一気に稼ぐために夜職で働く、という女性もいます。こういう女性たちは自分の次のキャリアを見据えて、今キャバ嬢という仕事を選んでいるのです。
令和はキャバ嬢だって「多様」なんです♡
2000年代くらいまでは、キャバ嬢の派手なルックにあこがれて業界に入ってくる子、お金に困っている子など、ある程度決まった理由でキャバ嬢を選択する子が多かったものですが、今は業界の雰囲気が変わってきています。
ホストクラブに通うため、整形費用のためなど、短期的に目標金額を稼ぐための選択肢にもなりますし、若いうちしか体験できないこととして夜職業界そのものに興味を持ち、いろんな夜職を渡り歩いている子もいます。
SNSや漫画でキャバ嬢ライフを発信する人も増えていることから、キャバ嬢という職業は昔よりも身近で、誰にとっても選びやすい職業になってきています。働く理由はあってもいいし、なくてもいい。キャバ嬢インフルエンサーの発信を見れば、キャバ嬢の暮らしや働き方はなんとなく理解できると思いますが……何事も一見にしかずです。せっかくハードルが下がっているのなら、興味があればまず一度働いてみるのもいいのではないでしょうか。