ホストクラブ未経験の筆者が、大阪のホストクラブ6店舗に極秘潜入!!
総勢58人のホストの接客を受け、個性に富んだ指名獲得テクニックに驚愕。ホストたちが、一般男性には絶対教えたくないであろう、独自の女心をつかむテクニックを駆使し、指名獲得に励む様子をお伝えします。
ホストの接客には、印象に残るためのテクニック、なりふり構わない必死の裏技、さりげないリサーチ術などが満載でした。その中で指名につながったもの、指名にはならずともまた会いたいと思えたものをご紹介。
また心理カウンセラーでもある筆者が分析した、相手の懐に入り込む技法もアドバイス。この記事を読んで、盗めるものは盗み、接客の引き出しを増やすのもありかも!
彼氏持ち?既婚?女性の口はあてにならない
彼氏はいてるん?
と聞かれることは、じつはそう多くはありませんでした。だからこそ、印象に残る質問とも言えます。
きっとホストにとっても引き出したい情報のひとつで間違いないはず。パートナーがいる女性だと、何かと来店にも都合悪いことがおきるのではないかと、初心者の筆者でもたやすく想像がつきます。
いないと答えても彼らは
って言うてもなぁ~
まぁ、みんな口ではそう言うねん
と微笑んでいました。
たしかに、会話を楽しむために、適当に脚色した返事をしがちな質問です。男女問わずお酒の場では、口ほどあてにならないものはないでしょう。
しかし、彼氏はいるのかという質問は、一般的に
「あなたは、パートナーがいるか気になるほどの存在です」という
相手に異性として興味があると匂わせるテクニック。
また、いないと返事をして「そっかー」と、さも当たり前のように返すのではなく
「そんなことを言って実際はいるでしょう」のニュアンスをだすほうが女性の気分がよくなるのは当然です。
パートナーがいるかどうかの質問は、異性間の関係性の発展の可能性という、ドキドキ感が味わえます。しかし、一般の職場内でこの質問をするとセクハラ案件。
それほど、セクシャリティやパーソナリティに関わる繊細な質問で、よくも悪くも感情を動かすものになるのです。
さりげなく手に触れながら薬指チェック
あれっ!?
びっくりした顔をして、瞬時に手をとります。
手ぇちっちゃいなぁ!
と、優しく笑いながら、するりとその手をすぐに離そうとします。
しかし、そこでゆっくり薬指に指をすべらせながら、そぉっとやさしく、撫であげるように抜き離すのです。
そう、指輪の型がついていないかを確認するために
ギャー
ずっと握られると嫌な気分になる女性も多いかと思いますが、パッと手をとり、あっと思う間もなく手を離すので、不快に感じる暇がありません。
さらに、いいなと思う男性から、指一本をやさしく包み込まれるとドキッとする女性も多いのではないでしょうか。
爽やかさといやらしさの絶妙なバランス、これぞホスト。
そのスキンシップで女心をときめかせながら、ちゃっかり指輪チェックをするテクニック、参りました。
これもドキドキ感を味わえるテクニックです。期待値を伴う意外性は、ドーパミン放出を刺激します。このドーパミンを操るのが大きな鍵なのです。女性から男性にも使えそうな技ですね。
この日は、このホスト君を指名しました。
結婚してるの?とは聞かない
ねね、彼氏はいるの?
筆者はどう見ても嫁入り前の女性ではないため、通常パートナーを指すときは、夫という受け止め方になります。
なので、一般では旦那さんは?とか結婚は?と聞かれることが多いのです。
しかし、さすがはホスト。こちらを既婚世代の女性として扱ったり、会話をしたりすることはありません。「どの世代の女性もみんなが姫」なテクニックでした。
僕を指名してくれたらお店にナイショで
華やかな店内を見たくて、締日にもかかわらず初回で訪店。
初回のお客さんから、なんとしても飲み直しを取りたいホストたちの気持ちもわかります。
この日、飲み直しを取りたいホストの裏技が炸裂、バトルを繰り広げました。筆者はよくお酒を飲みペースも早いため、セットでついているボトル1本では足りません。
ハウスボトルをナイショで持ってきた
時間がきたため、席を立ったホスト君。なんと再び舞い戻ってきて
1本じゃ足りないでしょ?これ飲んで。足りなかったらもう一本持ってきてあげるね
と、デンっとテーブルにボトルを1本置いてくれたのです。もちろん無料で。
このサービス精神、気の利かせ方、他のホストさんにはなかったため、ボルテージもアップ。
横に座ってきてそっと耳元で
別のホスト君がやってきました。筆者のテーブルにボトルが2本置いてあるのを確認後、対面で座っていたにもかかわらず、すっと横に移動してきて体を密着。
筆者の耳元に顔を寄せ
僕を指名してくれたら、ボトル5本持ってきてあげるよ。お店にナイショでこっそり。まり亜さんのために。
5本も!!はい、この子に決定!
じゃあ、もう今から飲み直しに切り替えようか!
いや、一応全員とお話してからで。
こうして、ボトルをナイショで持ってくるよテクニックのバトルは、本数でこのホストB君の勝利となりました。
自分によくしてくれた人にお返しをしたくなる、返報性の法則という言葉を聞いたことがありませんか?このように先にギブをすることで、テイクを受ける可能性が高くなります。
指名してねと口だけでは印象づけられない
初回では、何人ものホストが席についてくれます。
しかし、お酒が入ることもあり、ただ会話して終わりといった、印象に残らないパターンがほとんどです。その中で抜きん出るのは至難の業でしょう。
そのうえ初心者の筆者は指名するにあたり、こちらがいい印象を持ったとしても、相手にとって自分は歓迎されているのか否かが気になりました。心の中で「おばさんいやだな。めんどくせぇな」と思われて接客されるなら、楽しい時間を共有できるはずがありません。
その点、ホストから指名してほしいアピールがあると、指名へのハードルは下がります。
ホストクラブ初心者は、大勢の中から一人だけを選ぶのは、意外と気がひけるもの。そこで、ホストから「指名してね」の一言があるだけで気が楽になるのです。
指名してねという言葉の罠
「(あなたが)僕を指名してね」
とお願いされるより
「(僕は)あなたに指名してほしい」
といったメッセージを込めたアピールのほうが、人は心を動かされます。
前者はYOUメッセージという相手を主語にしたメッセージです。
これだと相手に対して「○○してください」と行動を促すとともに、指名をするかしないか2つの選択肢しか与えないことになります。相手を変えようとするアプローチ法なので、人は無意識に窮屈さを感じるものです。
反対に後者はIメッセージという自分を主語にしたメッセージ。
自分はこう思っていると、自分の思いを伝えるだけで、それに対してどうするかは、相手の判断に委ねられます。相手を変えようとするコントロールではないため、心の抵抗がとれるのです。
このIメッセージは、心理学では自己開示と呼ばれ、先に自分が心を開くことで、相手の心を開くコミュニケーション術。
人は安心すると、心を開くことができます。このとき、セロトニンと呼ばれる幸せホルモンを分泌しています。この人といると幸せな気分になると、脳が記憶するのです。
また、「僕はあなたに指名されたい」という言葉は、だれでもいいから指名されたいのではなく
あなただから指名してほしいのだというニュアンスを含みます。
これだと女性は特別感を持て、そんなに言うなら指名しようかなと思うのです。
去り際こそ肝!言葉とともに印象的な行動
時間がくると「よかったら指名してねー」の言葉とともにさっと席を立ち、スタスタと去っていくホストの多いこと。その中で、ひときわ印象に残ったテクニックはこれです。
時間がきて席を立つ瞬間
楽しかったから、絶対またあとでね
にっこりほほえみながら
自然なまでの
頭ぽんぽん
若干20歳の男の子が、年上女性にまさかの頭ぽんぽんは想定外すぎます。
まさにドキドキMAX状態。
さらに頭ぽんぽんは、愛情ホルモン・信頼ホルモンと呼ばれるオキシトシンを分泌します。授乳中の母親に多く分泌される母性のホルモンです。
つまり、ドキドキのドーパミンからの癒やしのオキシトシンで、時間差W分泌!
そしてもう頭の中にはこの言葉以外存在しなくなります。
か、かわええぇ~。癒やされたー。
まだ、新人だということで慣れてなさもありつつの、しかし緊張せず楽しく過ごせたというアピールは、お姉さん受けのいいホスト君だからこその秘技かもしれません。同時にオキシトシン効果でしっかり母性本能を刺激されました。
この日は残念ながら、他のホスト君に決めていましたが、もしも時間が巻き戻るならこの子を指名したいと思える、すばらしい席の去り際でした。
まとめ
58人ものホストに接客をしてもらいましたが、正直、お酒も入るとほとんどがどうだったのかを思い出せなくなるもの。その中で女心を惹きつけるには、次の3つがポイントであると感じました。
1.期待を抱かせる意外性でドキっとさせる(ドーパミンを操る)
2.君だけにと、心をくすぐる特別感をもたせ先にギブ(返報性の法則)
3.自己開示をして、相手の心も開かせる(セロトニン・オキシトシンを操る)
こうしてホストたちは、脳内分泌物を操り返報性の法則を使うことで、女性の心をキャッチする模様。そして何よりも、ほかとはかぶらないオリジナリティがあるのです。
こんなの初めて!とびっくりする初めての経験ほど、脳に深く刻まれ記憶に残りやすくなります。すぐには指名で返ってこなくても、ふとしたときに「あのとき楽しかったな。あの人にまた会いたいな」と思い出す可能性が高くなるのです。知ってか知らずか、そんな脳のはたらきを味方につけたホストの指名獲得テクニック。ますます目が離せません。
日々切磋琢磨してお仕事に励むホスト君たち、これからもますます夜の街を盛り上げてくださいね。