ホストの営業LINEテクニックを検証!はじめての顧客をつぎにつなげるには?

お酒を飲むナイトワークでは、初めてついたお客様へのファーストLINEがその後を左右するといっても過言ではありません。

お客様の戻りのデータと向き合うとき「ほかのキャストはいったいどんな営業LINEを送っているのかな?」と気になることがあるはず。

そこで、ホストたちはどんな営業LINEを送るのかについて検証しました。

ホスト初心者の女性に対して、ほかのヘビーユーザーのお客様と同じようなLINEを送っていては、次回来店の効果も薄いと推測できます。

対象の属性や、接客時での会話や態度の傾向を分析し、相手に刺さるLINEが送れるか否かが明暗を分けるでしょう。

今回、継続して指名している担当4人と、指名したのに次回につながらなかった2人のLINEを分析します。

キャバ嬢様たちのLINEテクニックにおいても、ぜひ参考にしてくださいね。

カリスマホストの営業LINEとは

ホストのお手本となる営業LINEとは、いったいどのようなものでしょうか。
ホストクラブのカリスマオーナーがホストたちに伝授する営業LINEのポイントは5文節の意識だそうです。

①あいさつとお礼

②お客様と話した内容

③それについて自分が思ったこと

④今後の二人の関係においての期待

⑤お客様への質問で締める

カリスマホストの教えにならって営業LINEを作ってみました。

例)

①○○ちゃん今日は指名してくれてありがとう。とてもうれしかったです。

②やっぱり日本酒が一番うまいよね。

③○○ちゃんおすすめの△△は間違いない!でも僕のイチオシの☓☓も試してほしいな。

④いつか○○ちゃんと☓☓置いてる店に一緒に飲みに行けたらいいな!その店、料理も最高だから。

⑤休みはいつなのかな?

筆者が考えたのでおじさんLINEっぽい気がしないでもないですが、ざっくりとこんな感じだと思います。

しかし、こう書くと、女性側はホストとは日本酒を飲みに行く関係だと考え、お店に行こうと思わない可能性もありますよね。失敗作かもしれませんがご容赦ください。

日頃のLINEはお客様の情報収集の意味を持ちます。

動画中でも、大切なのは相手が何をしていて何を思っているかをしっかりと理解することだとありました。

「連絡とは相手を知るための行為」だと述べられています。

自分に身近なお客様が、今何をしているのかをしっかり言えるくらいに把握するのが大切だそう。

ホストにとって、重要な意味を持つLINE、まず返事をもらうことがいかに重要かがわかります。

さて各ホストたちはこのセオリーにあてはまっていたのか?

過去をさかのぼり検証していきます。

初回では指名をしたが2回目は行かなかったホストのLINE

ここでは、送り指名※1を除き、初回に飲み直しで指名し指名料を払ったホストを対象に検証します。

残しているLINEは、少なくとも数日間は次回もまた行こうと思っていたホストくんのもの。

あまりにも業務的な定形LINEはすでに削除しています。

ホストAくん

かろうじて筆者の名前が入っています。

ホストBくん

筆者の名前すら入っていません。

5文節になっていないどころか、あいさつのみで終わると次回来店の可能性は著しく低くなるようです。

しかし、そもそもこのようなLINEのホストくんは、次にくるLINEもひとりよがりのものです。

返信しがたいおはよう・頑張ろうLINEをはじめ、次はいつ来れそうかと質問してきたりいついつまでに来たらお得だとかの説明だったり、無機質な営業LINEの印象。

だんだん返信するのがおっくうになりました。

お店もよかったし2回目も行こうと思っていたにも関わらず、LINEそのものが続かないため、次回来店の可能性は難しくなりますね。

ファーストLINEがあいさつだけで終わるホストだと、LINEの継続も難しく次回来店の望みは著しく低くなる。

※1送り指名とは、その日の退店時出口まで送ってもらえるホストを選ぶ指名。その場で指名したいホストがいない場合でも、選ぶ必要があることがほとんど。双方連絡先を交換する権限が与えられる。ただ、次回に来店するとき、そのホストを必ずしも指名しなくてもよい。

次回も指名で行ったホストのLINE

2回目から数回会いに行ったホストのLINEです。

ホストCくん

筆者の名前、ホストくんの名前がしっかり入っています。

推しを探すのではなく、お酒を楽しく飲むためにホストクラブを利用している筆者のニーズを理解しています。

①あいさつ・お礼

②話した内容というより、全体の印象とニーズをとらえる

④全力で楽しませるという期待

二度目がなかったホストくんと比べたしかに、より5文節に近づいてきています。

1番長いお付き合いのホストDくん

筆者の名前が入っていませんので、テンプレLINEかもしれません。

しかし

①あいさつ・お礼

②具体性はまったくないけれど、いっぱい話したことには触れている。

③楽しかったという感想を述べている。

⑤質問で終えている。

このときは筆者が二日酔いで返信が遅れましたが、返信を待たずにしっかり二度目のLINEをいれています。

その際、再度お礼と謝罪が述べられていました。

あいさつ・お礼だけですませないホストなら、次回来店の可能性があがる。

何度もリピートしているホストのLINE

この2人はもう何度もリピートしていて、仲良くさせていただいているホストくんです。

メインのホストEくん(トップホスト)

まさかのお礼のみ!名前の挿入もなし。

おそらく私が指名したホストの中でも一番お手本にはならないLINEです。

ただ、Eくんは驚くほどの即レスでLINEがマメです。

即レスなため必然的にLINEのやりとりが多くなり、お店に行けない間も文字での交流が深まりました。

そうなると初心者としては非常に会いに行きやすくなります。

また、LINEでのやりとりが多いほどホストくんにとっては顧客の理解につながるでしょう。

即レスでLINEの頻度を高めた結果、顧客が何を望んでいるかをつかみやすかったため多リピートにつながったのではないでしょうか。

ほとんどのホストくんが自分のLINEの時間やペースを守って崩すこともなく、やりとりも日に1~3回程度です。

その中で群を抜いて多くのLINEを交わしたEくん。

文章が苦手なら、即レスやマメさでカバーすれば、大きな効果を得ることの現れでしょう。

女性としても、多忙であろうトップホストからマメにLINEがくるのはうれしいものでした。

2番目にメインのホストFくん

こちらも5文節ではないうえ、名前も入っていません。

①あいさつ・お礼

②おおまかな話の内容

④BARに一緒に行こうという今後の期待

で、④でよりプライベート感がでているため、親近感を抱きやすくなります。

5文節文章が苦手なら、即レスでカバーできる。

より親近感を抱けるような期待は効果的。

最強ライバル!メインの座を狙うホスト

そして、初回での指名からのLINEのやりとりで、今筆者のメインホストの座をほぼ持っていくであろう大物が現れました。

人気店のトップホストHくん

5文節のLINEではありませんが

①あいさつ・お礼

②話をした印象

③それでどう思ったか(筆者の印象)

④次回はお得に飲めるという期待

でした。

③の自分は顧客に対してどう感じたかについて触れるホストはほぼ皆無なため、とても印象に残るLINEです。

うれしかったという気持ちの表現、顧客のポジティブな感想が、高感度アップLINEのポイントになります。

もしかすると、テンションが高い筆者と合うというだけかもしれませんが、ほかの顧客とのLINEすべてがこのテンションではなく、顧客それぞれに合わせているなら相当優秀です。

文面から楽しかったオーラがでていると、顧客も楽しかった時間を回想しやすく、自宅でもお店での楽しい気分と同期します。

よって、またあの楽しかった時間を過ごしたいと思うのです。

この楽しいオーラのLINEが日々送られてくると、楽しかった記憶が強化されますます早く会いに行きたいと思うのでした。

スタンプでLINEを終えて会話が終わっても、翌日に⑤の質問で返します。

すると再度会話がはじまり、ほぼLINEがとぎれることなく、自然に次回来店まで関係性をつなげておけます。

さりげなくインスタをフォローしてもらうことにより、自身への記憶の強化を図るとともに魅力をアピールする手段にもなりますね。

一気に5文節LINEで返すことはなくても、5つのポイントを念頭に、臨機応変に使うテクニックは強い。

その場の楽しさの記憶を継続させるため、一貫したキャラでの対応。

より親近感を抱けるような期待は効果的。

まとめ

カリスマホストが提唱する5文節LINEを、そのまま実行しているホストはいませんでした。

だからこそこの5文節LINEを意識しただけで、顧客にとってホストの印象が大きくアップすることは間違いありません。

基本的なことは意外とだれもやっていないのかも。その基本を抑えてLINEひとつにも力を入れることが、売れるための条件でもあるでしょう。

顧客の拡大において、一人ひとりのお客様に心を込められるエネルギーの強さは必須です。

カリスマホストのテクニックはキャバ嬢さんたちのお仕事にも、大きく役立つことは間違いありませんね。

これからもホストたちから目が離せません。

ABOUT US
中谷まり亜
産業保健看護師。産業カウンセラー、心理カウンセラー。大阪在住フリーライター。昔々場末のスナックで水商売デビューをするも早々にクビを言い渡される。その後お客様の紹介で北新地に移動しナンバーワンホステスとして才能を開花。現在はフリーのライターとして主にホストクラブを取材。使った額は年収以上?!まれにホステスバイト。多くのナイトワーカーの頼れるアネキを目指している。