物わかりの悪い新人にイラッ!何度言っても同じことをくりかえす後輩にムカッ!イライラやストレスが溜まってついつい声を荒らげることも。
そうしてまた打たれ弱い若者は音信不通のまま店にこなくなる。そんなお悩みを持つ役職ホストのみなさま、お疲れ様です。
ここでは従業員のための情熱がゆえ、ついつい怒ってしまう真面目なあなたに産業カウンセラーの筆者が【アンガーマネジメント】についてお伝えします。
アンガーマネジメントとは、怒りを適切にコントロールするためのスキルや技術です。
怒りはときとしてパワハラになるので要注意。デキル先輩になるためにさっそくこの記事で怒りの対処法を身につけてくださいね!
アンガーマネジメントで後輩との関係がグンとよくなる
アンガーマネジメントは怒りのコントロール。しかし、怒りの感情を押さえつけて我慢することではありません。
怒りを健全に適切に表現することで、相手にこちらの思いを伝えつつ、問題を解決するスキルなのです。
怒りをそのままぶつけては、後輩たちは萎縮して能力を発揮できなくなります。また、反発してあなたの指導を聞き入れなくなってしまうでしょう。
アンガーマネジメントの手法を使えば、後輩に尊敬されながらも心をひらいてもらえる良好な関係をつくることができるのです。
怒りは決して悪いものではないの。アンガーマネジメントは怒りにフタをするということではないのよ。
怒りが湧いたときこそ、本当の自分に気付けるチャンス!
例えば、後輩が仕事が遅くて腹が立ったなら、あなたは仕事においてスピードを大切にしているってことよね。
怒ってもいいの?!
怒っているときって相手を責めているよね?
なんで早く●●をしないんだ!早くしろって前も言っただろ?とか。
そう、責められてると感じて、頭真っ白になって余計考えられなくなっちゃうよ
それをしてはダメと責めるのではなく、こうした方がいいよと導くといいわね。
ノロノロしている後輩に「何してるんだ早くしろ!」と怒るのではなく具体的に「テーブルをさっと片付けて!」と指示を出すイメージね。
アンガーマネジメントの主な効果は以下の4つよ。
ストレスが軽くなる
怒りやイライラは、ストレスの原因になります。じつは、怒りをぶつけられる方だけでなくぶつける方もストレスになっているのです。
怒りを出すことはストレス発散になるのではなく、逆にストレスを溜め込んでしまいます。
怒りを自分で管理できるようになると、驚くほどスッキリするようになりますよ。
コミュニケーション能力の向上
怒りをあらわにしたコミュニケーションはキャッチボールではなく、ドッジボール。従業員同士は仲間であるべきなのに、意識が敵同士になってしまいます。
アンガーマネジメントでコミュニケーションがスムーズになるでしょう。もちろんお姫様との関係も良好に。
パフォーマンスの向上
怒りは火がつくとなかなか収まらなくなると思いませんか?
お姫様の席についたときにも、なんとなく頭の中に怒りが残って集中できなくなる経験もあったでしょう。アンガーマネジメントで良い接客を維持できます。
人間関係の改善
アンガーマネジメントは怒りをコントロールするだけでなく、相手の立場や気持ちを理解することにつながります。
相手が隠している怒りの感情にもいち早く気づけ、後輩たちの話を自分から聞いてあげられるようになるでしょう。
アンガーマネジメントで怒りを感じる状況やトリガーを理解する
怒りの日記をつける
怒りの分析が重要です。どのような出来事が怒りがでたのか、そのときの気持ちや思い、その後の結果を記録しましょう。
その上で、類似する出来事やパターンを発見することができます。
体の反応を認識する
怒りを感じると体に反応が現れます。
例えば、呼吸が荒くなったり、筋肉が緊張したり、鼓動が早くなったり、体が熱くなったり。
怒ったときの体の反応を認識することで、怒りが高まっていると気づくことができます。
怒りのトリガーを特定する
怒りを感じたときに、どのような出来事や行動が原因になったのかを考えます。
例えば、遅刻した人に対してのイライラや、話をさえぎられたときの怒りなどがあげられます。
上の怒り日記を参考にしてください。
怒りを引き起こす考え方を見直す
怒りを感じるトリガーを特定したら、それが引き起こす考え方や信念を見直します。
例えば、遅刻した人に対してのイライラが「遅刻は仕事に対してなめている証拠」という考えからくる場合、「彼は忙しかったのかもしれない」と見方を変えることができます。
怒るよりまずたずねる
考え方を見直したなら、遅刻してきた後輩にイライラして「なんで遅刻してきたんだ?!」というより「なにかトラブルでもあった?遅刻したのは忙しかったからかな?」とたずねるようになります。
そうすると後輩も「実は…」と遅刻した理由を伝えることができ、それなら次からこうしていこうというアイデアを出し合うことができます。
アンガーマネジメントのケーススタディ
お姫様がグラスをこぼしても何もしなかったAに対してはどうなるのかな?
トラブル時に即座に対応するべしという考えから、おしぼりも出さずにぼーへっとしていたAに怒りがわいたのよね。
「まだ経験不足でトラブルにすぐ対応できないのかもしれない」って考え方に変えたなら、Aに「今までお姫様がグラスこぼしたことに出くわしたことなかった?どうしていいかわからなかったんだよね」と声掛けできますね。
そしてじゃあ次回からはこうしようと、適切な指導ができるでしょう。
そう。僕はお酒の飲むことなかったから、ああいった出来事初めてでパニクっちゃった。
でもこうして具体的に教えてもらったらわかりやすいな!
その場で脳内実況中継をするのもおすすめ。
たとえば「俺は今怒っているぞ、なぜならばAがすぐにトラブルの対応しなかったからだ」と第三者の視点に立つと冷静さを取り戻せるよね。
怒るのは自分の大切にしているものをおろそかにされたからでもあるよね。
お姫さまに起きたトラブルを何よりも先に解決するという素敵な信念があるからこそ。
そこは後輩に伝えてあげたい部分よね!
怒るより自分の思いを伝えるってことが大切なんだね。頭ではわかってても瞬間湯沸かし器の僕だから、なかなか難しいんだよなぁ。
それでは後半は役立つアンガーマネジメントの日頃のトレーニングについて説明するわよ!日頃から訓練することで瞬間湯沸かし器も改善するからね。
怒ることはいけないことだよね?いい大人なんだから怒りは抑えて冷静に話し合わなきゃ。