体が重い、顔が浮腫んでいる、デニムがきつい……気がする。正月太りしたかもしれない。
年末年始をひたすら酒飲んで飯食ってテレビゲーム、という怠惰極まりない過ごし方をしたせいだ。
『龍が如く』という、架空の歌舞伎町である「神室町」を舞台にした、元・ヤ◯ザが主人公の大人気テレビゲームシリーズをご存知だろうか。
第1作は2005年発売で、つい先日最新作の『龍が如く8』が発売されたばかりである。ナンバリング作品以外にも番外編が派生するなど、長きにわたり絶大な人気を誇るシリーズだが、今更ながらハマってしまった。
本当は部屋にこもってゲームをしていたいところではあるが、仕事はしなければならない。
ということでやってきた、毎度お馴染み新宿・歌舞伎町。俺や他のライターが書いた歌舞伎町グルメの記事が結構好評なので、最新作の取材である。正月太りの身には正直きつい。
しかし、実在の飲食店が多数登場する『龍が如く』シリーズをプレイしながら、俺には密かに食べたいと思っていた作中に登場する歌舞伎町グルメがあった。
それはリンガーハットのちゃんぽん麺だ。
夜職も昼職もみんな大好きリンガーハット新宿東宝ビル店
『長崎ちゃんぽん リンガーハット』は、日本全国に展開する超有名ちゃんぽん麺専門店である。海外にも進出しているようだ。
誰でも名前くらいは聞いたことがあるだろう。今回お邪魔した、歌舞伎町にあり『龍が如く』内でもそっくりの姿で登場する「新宿東宝ビル店」には、2丁目のゲイバーで働いていた夜職時代、よくお世話になったものだ。
鶏・豚骨スープのやさしい味わいと、もちもちの麺、そして何より嬉しいたっぷりの野菜が魅力的だ。
何しろ夜職は食生活が崩壊し、野菜不足になりがちだ。同伴やアフターで山盛り野菜を食べるやつはいないだろう。そうでなくても東京という街は野菜の値段が高すぎる。いい加減にしろ。
キャベツやもやし、インゲンをはじめとしたたくさんの野菜類に加え、エビや豚肉、キクラゲなども入っていて食感が楽しい。
豚骨ベースがなので酒を飲んだ後にもピッタリだ。アルコールの分解が捗る気がする。夜職の出勤前にもちょうどいいだろう。
使用している野菜や小麦粉などの原材料は、全て国産というこだわりっぷり。
俺のような正月太り(結構気にしてる)の人には低糖質麺や麺少なめも可能だし、この味付けなら子供も野菜をたくさん食べられるだろう。幅広いニーズに対応しているので、ファミリー層も安心して利用できる。
ちゃんぽんは海鮮やピリ辛など種類も豊富。パリパリに揚げた麺に野菜あんをかけた「長崎皿うどん」や、サイドメニューの餃子を食べている人も結構いた。
地方店限定メニューもあるので、旅先のランチで入っても楽しそうだ。
新宿東宝ビル店では現在、コッペパンにちゃんぽんの麺や焼きそばを挟んだ『モグベジコッペ』を期間限定発売中(記事掲載当時)。
深夜や朝方に行くと栄養不足っぽい血色悪めの夜職民が野菜を求めてちゃんぽんをすすっているのを結構見かけるが、昼間はサラリーマンやマダムたちで賑わっている。昼職の皆さんも安心して食べに行ってほしい。
『龍が如く』とリンガーハットはとっても仲良し
実は俺が絶賛大ハマり中の『龍が如く』シリーズとリンガーハットには、並々ならぬ深い関係がある。
前述の通り実在の店舗が多数登場する本作であるが、リンガーハットはシリーズ初期からの古参。コラボメニューや、ゲーム内でも実在の店舗を3Dで再現するなど、リンガーハットとセガはとっても仲良しだ。
元・ヤ◯ザの主人公、桐生一馬(通称「桐生ちゃん」)を操作し、歌舞伎町(神室町)を舞台に、義理とか人情とか愛とか陰謀とかが交差する、ドラマチックで骨太なストーリーが展開される本作。
道端で突然ドスを持ったチンピラやヤ◯ザに襲われるたいへん物騒なシステムで、しかし桐生ちゃんはその圧倒的な強さで敵を掃討していく。
日本刀を振り回したり、スタンガンで感電させたり、ピストルを撃っても桐生ちゃんはなぜか捕まらないが、これはあくまでゲームの中の話であり、現実の歌舞伎町でそんなことは滅多に起こらないし起きたらお巡りさんが飛んでくるので安心してほしい。
このように悪者には容赦ない桐生ちゃんであるが、身寄りのない子供を助けたり、神室町に住む人々のトラブルを解決したり、ヤ◯ザ時代から慕う「真島の兄さん(多分1番人気のキャラクター)」というコミカルな人物との心温まる(?)交流など、味方とカタギには義理堅い正義の漢である。
その桐生ちゃんの強さの秘訣が「食事」である。
無数に存在する飲食店で食事を摂ることで、桐生ちゃんは経験値を積み、どんどん強くなっていくのだ。
リンガーハットは野菜たっぷりで栄養満点なので、経験値もたっぷりもらえる。メニューはもちろん実在のもので、今回俺が食べた「野菜たっぷりちゃんぽん」も入っているぞ!
人間の強さとはなにも、フィジカルな意味だけではない。
桐生ちゃんや真島の兄さんはスーツを脱ぐとムキムキで、喧嘩もすこぶる強いが、人間力やメンタルも強い。
強い意志と、覚悟を持って己の生きる道を歩んでいく。その生き様こそがこのゲームの魅力なのだ。
そんな姿に憧れを抱くのは、男性ばかりではないだろう。女性ファンが多い作品なのも頷ける。
『#龍が如く8』今週号の週刊ファミ通「新作ゲームクロスレビュー」にて、40点満点を獲得し、プラチナ殿堂入り!
— 龍が如くスタジオ 公式 (@ryugagotoku) February 2, 2024
スタッフ一同、喜んでおります!
ありがとうございます😊
※画像はファミ通さんに掲載許可をいただきました。 pic.twitter.com/7wJ7EooXPa
夜の世界を生きる心の強さに必要なもの、それは健康な肉体や栄養状態ではないだろうか。
夜職にせよ客にせよ、夜を生きる人間はとかく心のバランスを崩しがちだ。
その一因に食生活の乱れや、栄養不足があると俺は思う。
俺も夜側の人間なので何も明るい太陽の下で健全に生きろとは言わないが、どうか食べるものだけはちゃんとしたものを……と老婆心ながら願うばかりだ。
アフターでラーメンや焼肉もいいが、リンガーハットで国産の美味しい野菜をたっぷり食べてみてはいかがだろうか?
桐生ちゃんや真島の兄さんみたいに、強く、たくましく、夜の世界を生きられるようになるかもよ?
「桐生ちゃん」みたいに強く夜を生き抜くために「野菜ちゃん」
今年に入ってから、随分と寒い日が続く。
トー横キッズたちの、短いスカートやダメージジーンズからのぞく生足がなんだかすごく痛ましい。
もしここが歌舞伎町ではなく神室町であったなら、桐生ちゃんや真島の兄さんが、彼らに温かくて栄養満点のリンガーハットのちゃんぽんを食べさせてあげているような気がする。
そんな風に、アウトローでありながらそっと弱いものに手を差し伸べる彼らの姿に、コントローラーを握りめて何度目頭を熱くしたことか。
リンガーハットのちゃんぽんは、そんな包まれるような、優しい人肌のような、温かい味がする。
他者への優しさを持つことができるのもまた、強い人間である。
まあ大ファンみたいな顔で偉そうにここまで書いたが、実は俺、去年からこのシリーズをプレイし始めて『龍が如く3』までしかまだクリアできていない。最新作の8に辿り着くのはもうちょっと先になりそうなので、ネタバレは厳禁でお願いしたい。
サブクエストのキャバクラ経営が面白すぎるのがいけないのだ。
ちゃんと最新作まで到達している古参シリーズファンのみなさんは、ぜひ、聖地巡礼もかねてリンガーハット新宿東宝ビル店でちゃんぽんを召し上がってはいかがだろうか?
経験値ゲットで強い心と体を手に入れよう!
しかし桐生ちゃん、脱ぐとほんといい体してるなあ……。プレステの電源を入れるたびに、自分の情けないボディラインを深く恥じるばかりだ。
みんな、野菜を食べよう。